記事一覧


上には上がある

オーストラリアの聖十字架神学校を初めて訪問したときのことである。何日目だったか、スータンを着た白髪の男が私に近づいて、自己紹介をし、そして尋ねた。

「司祭にはならないの?」

私は司祭になろうとも、なりたいとも、なれるとも思ったことがない。神学校には来ているが、クリスマスと叙階式のためにゲストとして滞在しているだけである。そこは適当に言い逃れようとして、「もう歳だから」と答えた。これでことは済むはずだった。

しかし、その時、予期せぬリアクションが返ってきた。

「おいおい、そんなこと言ったら僕はどうなるんだい?」

年齢や風貌から考えて、私は彼のことをてっきり司祭だと思っていたが、実は違っていた。以前にも紹介したが、年齢制限を越えていながら特例で入学を認められた神学生(副助祭)だったのだ。齢は言い訳にはならなかったのである。

このエピソードは神学校の司祭たちに伝わり、今でもちょっとした笑い話として語り継がれているらしい。

related page(s) 聖ピオ十世会

コメント一覧