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聖ペトロ会がいったい何をしているというのか

昔ほどではないが、今もなおカトリックの掲示板に現れる聖ピオ十世会批判として、「教会を変えるなら教会の中でするべきだ」というのがある。

とりあえず、教会の外になど出ていないのに勝手に出ていったことにする愚は目をつぶろう。「教会の中で」というのも百歩譲って、「ローマとの和解をしてから」という意味に解釈するとしよう。

しかし、ここまで譲歩してもなお、先の批判は机上の空論でしかない。

何しろ、教会の正常化のためにはまず教会内の重大な問題についての告発や議論が不可欠なのに、それを放棄することが和解の条件なのだから。

実際、聖ペトロ会など、先に聖ピオ十世会を離れてエクレジア・デイ委員会の傘下に入った修道会が何か目立った働きをしたという話は聞いたことがない。あるなら教えてほしいくらいだ。

related page(s) 聖ピオ十世会

あまり知られていない教皇ベネディクト16世の過去

前回の記事(The Rhine flows into the Tiber を知る人知らぬ人)を読んだならば、「教皇ベネディクト16世もドイツ人神学者だが、そのあたりはどうなっているのか」という疑問が当然浮かぶであろう。

覚えている人も多いだろうが、教理省長官時代には保守派・正統派の神学者として評判だったのは確かだ。天国の門でラーナーとキュンクの異端性を厳しく審問した聖ペトロが、ラッツィンガーには逆に叩きのめされたというジョークがあったほどである。

しかしながら、もともとはラーナーと行動を共にしていた進歩派神学者であったということも事実である。嘘だと思うなら Ratzinger Rahner で画像を検索してみるとよい。ネクタイ姿の二人が並んで座っている写真が何点か見つかるはずだ。

ここに至って、「どちらが本当の姿なのか」と混乱するかも知れないが、「心は伝統派、頭は進歩派」という人物評が参考になるだろう。

The Rhine flows into the Tiber を知る人知らぬ人

近頃、レヴェイダ枢機卿教理省長官の後任として、ミュラー司教が就任するというニュースがあった。

ところがこの人物については、かつて著書の中で聖変化を否定したとか、聖母マリアの終生童貞を否定したとか、解放の神学の擁護者であるとか、よからぬ噂が入ってくる。

そのため、複数のカトリック信徒が The Rhine Flows into the Tiber という本のことを思い起こしていた。

彼らがこの書名を引いて言わんとすることは何か。それは、「またドイツからローマにリベラル神学者が流れてきてしまった」ということである。

私は読んだことがないので人にも読めとは勧めないが、ドイツの進歩派神学者たちが第二ヴァティカン公会議に多大な影響を与えたとするこの書物の存在くらいは知っておいてよい。

「スンモールム・ポンティフィクム」5周年は祝されるか

使徒書簡「スンモールム・ポンティフィクム」が発表されて、今日で5年になる。

明日のミサの説教の中でこの話題に触れる司祭はどれだけいるだろうか。この話題が出なかったと気づく信徒はどれだけいるだろうか。