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子どもの日を前に考える少子化対策

かつて渡部昇一氏は国際会議の場で、「国際児童年と国際婦人年とは利害関係が正反対である」というような発言をして、その場にいたウーマンリブ(古いけれども、当時の言い回しなので)の運動家を黙らせ、悔しがらせたそうである。そう考えてみると、小泉内閣で猪口邦子議員が拝命した少子化・男女共同参画担当大臣という肩書きは、それ自体が矛盾を孕んでいるようだ。しかしながらこの大臣は、この両立を難しいと考えるどころか、全く同じ方向性を持っていると考えているらしい。「男女共同参画なくして少子化対策なし」くらいのことは言い出しそうである。

もっとも、誰が大臣をやろうとも、打ち出されるのは、若い人の結婚を奨励したり、子どものいる家庭に金銭的な援助をしたり、といった誰もが考えつくような振興策ではないかと思われる。それでも、予算が組めるのならば別に反対しようとは思わないし、効果が疑問だからやめるべきだとも言わない。しかし、もっと肝心なことを忘れてはいないだろうか。

それは結婚観である。子を産み、育てるということが、結婚の概念から切り離されていることが根本の問題なのである。これは価値観の問題でもあるから、そう簡単に政治や教育で変えることができるというものではない。だが、この結婚観を放置しておいたら、いくらカップルが増えても、いくら子育ての条件を整えても、出生率の向上は望むことはできないということははっきりしている。

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